声のプロとアスリートのためのサプリメント。ヒトの粘膜から見えてくることがあります。

今月のキーワード 『牛乳』

先月のキーワードは『骨』でしたが、骨に必要なカルシウムを摂るのに皆さん何を召し上がってらっしゃいますか?
カルシウムといえば『牛乳』と答える方が、かなり多いのではないかと思います。
義務教育のあいだ学校給食にはかならず牛乳が出てきましたし、筆者の経験では赤ちゃんを産んだあと家庭訪問に来た保健師さんから、産前産後の女性はカルシウム不足になりやすいので毎日牛乳を飲むように、国が推奨する成人の牛乳摂取量は毎日コップ3杯です、といわれてびっくりしたことを憶えています。
それほどまでに牛乳を飲むことは健康に良いこととこれまでいわれてきたのですが、はたして牛乳を飲むことが本当にカルシウム摂取、骨を強くすることにつながるのでしょうか?
実はPureMedでは開発ドクターの考えから牛乳を飲むことをお勧めしていません。
牛乳を飲むことでかえって骨粗しょう症が進んだり、アレルギー症状を悪化させる原因となったりするからです。では、なぜそういうことが起きるのでしょうか?
今月はそんな『牛乳』についてのお話です。


牛乳を飲んでもカルシウムは摂取できない

大人でも子どもでも、よく牛乳を飲むとお腹が痛くなったり下痢をしたりする、という人がいます。お腹が痛くなるのは、小腸で分解されなかった乳糖(ラクトース)が吸収されずに大腸で細菌によって酸や悪性ガスとなって大腸の壁を刺激するからで、下痢をするのは、大腸でも分解されなかった乳糖が消化不良を起こすからです。これは乳糖を消化する酵素がないために起こる『乳糖不耐症』です。

大事なことなのでそのメカニズムをもう少し詳しく説明すると、まず牛乳を飲むと牛乳に含まれる乳糖を分解するために、『ラクターゼ』という腸内の消化酵素が必要になります。
人間も赤ちゃんのうちは母乳から必要な栄養素を吸収するために、母乳の主成分である乳糖を分解するラクターゼを持っているのですが、離乳期を過ぎると必要がなくなってしまうため、乳幼児期を過ぎるころにはラクターゼの分泌はほとんど止まってしまいます。成長した子どもにはもう母乳は必要ないからです。これは人間以外の動物でも同じことで、たとえば子牛も成長したらもうお母さん牛の母乳(牛乳)を飲むことはありません。そもそも人間の母乳に含まれるのは『アルブミン』というたんぱく質で、牛乳に含まれるたんぱく質『カゼイン』とはまったく違うものなのですが、なぜか人間だけが種の異なる動物の母乳をわざわざ加工して飲んでいるのです。本来、子牛の飲みものである牛乳を人間が飲むことで、アレルギーなど様々な症状を引き起こしています。

そしてなぜ『牛乳を飲んでもカルシウムは摂取できないか』というと、牛乳に含まれるカルシウムは乳糖と結合しているため、乳糖を分解して消化できなければカルシウムは吸収できないからです。乳幼児期を過ぎたら消化酵素のラクターゼがほとんどなくなってしまうというのですから、いくら牛乳を飲んでもカルシウムは乳糖と一緒に排泄されてしまうというわけです。

そして、そもそも日本人のうち75%がこのラクターゼを十分に作れないといわれています。酪農民族で長いあいだ牛乳を飲んできた欧米人と違って、農耕民族の日本人はあまり牛乳を飲んでこなかったために、もともとラクターゼを十分に持っていないのです。
つまり、牛乳は日本人には向いていない食品だといえます。

日本人がいまのようにたくさん牛乳を飲むようになったのは戦後からでした。
日本が戦争に負けて戦後アメリカの政策で日本の給食にパンや牛乳が導入され、日本がアメリカの小麦や乳製品の大量消費国となったのがそのはじまりです。

牛乳を飲めば飲むほど骨粗鬆症になる

さらに、牛乳を飲んでもカルシウムが摂取できないばかりか、牛乳を飲むと骨からマグネシウムが溶け出し、血液中のミネラルバランスが崩れます。それはどういうことかというと、まず牛乳を飲むと血液中のカルシウム濃度が急激に高くなります。急激にカルシウムの血中濃度が上がると、身体は常に一定の状態を保とうとする“ホメオスタシス”というシステムが働いて、ミネラルのバランスを保ち、濃度を一定に保とうとするため、骨から血液内へとマグネシウムを溶かしだし、さらには腎臓から余分なカルシウムを急速に排出しようとして余分なカルシウム以上にマグネシウムや亜鉛なども一緒に排泄してしまいます。つまり、カルシウムを摂ろうと思って飲んだ牛乳でかえって体内のカルシウム量を減らしてしまうばかりか、マグネシウムや亜鉛まで失ってしまうのです。牛乳を毎日たくさん飲んでいる世界四大酪農大国では股関骨折や骨粗しょう症が多いことがわかっています。

動物性たんぱく質を摂りすぎると『脱灰』がはじまる

牛乳には動物性たんぱく質が非常に多く含まれています。
動物性たんぱく質を過剰に摂取すると、骨からカルシウムが溶け出す『脱灰』が促進されます。それはどういうメカニズムなのでしょうか?
通常、食事から摂取したカルシウムの99%は骨や歯になり、残りの1%は血液や細胞などに行きます。この1%という割合が神経系、筋肉系、内分泌系、免疫系など様々なシステムに大切な役割を担っています。健康な状態では弱アルカリ性に保たれている血液が、体内で酸性物質を大量に発生させる動物性たんぱく質を大量に摂取すると酸性に傾きます。血液が酸性化すると代謝が衰える、骨や筋肉の組織が徐々に壊されていく、内臓機能が低下する、感染症などへの抵抗が弱まるなど非常に危険な状況をもたらすため、身体はそれを中和しようとして摂取したカルシウムを使い、それでも足りない場合は骨や歯からカルシウムを溶かして血液中に送り込みます。これが『脱灰』です。
通常であれば脱灰しても、用がすんだカルシウムは再び骨や歯に戻る『再石灰化』が起こって上手に脱灰と再石灰化のバランスが保たれるのですが、牛乳などの動物性たんぱく質摂取量が多いと、たんぱく質代謝の過程で生じる尿酸や硫酸がより血液を酸性に傾けてしまうため、脱灰が促進されて体内のミネラルバランスが崩し、免疫機能を狂わせてしまいます。

マグネシウム不足も『脱灰』の原因

マグネシウム不足も『脱灰』を促進するもうひとつの原因です。
なぜなら身体は血液中のカルシウムが不足しないように骨からカルシウムを溶かして血中カルシウム濃度を一定に保っていますが、マグネシウムが不足すると、そのコントロールがうまくいかずに、ここでもカルシウムが溶け出す脱灰が促進されてしまうからです。
酸性食品である牛乳や乳製品はマグネシウムがほとんど含まれておらず、カルシウムとマグネシウムの比率が極端に悪いため余計に脱灰を促進しやすくなります。
体内のカルシウムとマグネシウムの理想的なバランスは大体2:1で、このバランスを正常に保つのはとても重要で大切なことです。

さて、ここまでで、いくら牛乳を飲んでもカルシウムが摂れない理由はおわかりいただけたと思いますが、牛乳にはそれ以外にもたくさんの問題があります。

牛乳に高濃度に含まれている女性ホルモン

皆さんは私たちが飲んでいる牛乳のほとんどが『妊娠している牝牛』の乳であることを
ご存知でしょうか?
もともと乳牛は妊娠させないと乳が出ないのですが、牛乳を市場にコンスタントに出荷するために、乳牛はたいてい3ヶ月ごとに人工授精させられます。妊娠した牛は血液中の女性ホルモン濃度が高まっていて、とうぜんそれは牛乳の中にも大量に含まれます。
妊娠している牛の乳は妊娠していない牛の乳にくらべて牛乳1ml中の女性ホルモン濃度が最大30倍以上にも及ぶことが確かめられていて、それは牛乳を飲む人間の体内でも女性ホルモンとして作用します。環境ホルモンの 「エストロゲン様作用」 というのを聞いたことがあるかと思いますが、牛乳に含まれている 「女性ホルモン=エストロゲン」 は、環境ホルモンの数千倍の影響を人体に与える、とも言われています。
「それを人間の男子が小さいときから飲んでいたら、たとえば睾丸の機能に疑問符が付く。女性ホルモンの過剰で精子の数に問題が出てしまう」と、内視鏡手術のパイオニアで『病気にならない生き方』の著書がある新谷弘実 医学博士は言っています。

牛乳がアレルギーの原因になる

先ほど日本人はもともと牛乳に含まれる乳糖を消化するための酵素を持っていないから消化不良で腹痛や下痢を起こす、ということを話しましたが、牛乳のたんぱく質についても似たようなことがいえます。
私たちの腸は、高分子のたんぱく質を、『プロテアーゼ』という、たんぱく質分解酵素で低分子化して吸収する仕組みになっているのですが、その腸の分解能力にも限界があり、高分子のたんぱく質である牛乳をたくさん飲むと、腸で低分子化できなかった高分子のたんぱく質は悪玉菌のエサになり、腐敗発酵して毒性ガスを発生し、腸壁にダメージを与えます。こういったことが牛乳を飲むたびに何度となく繰り返されることによって、免疫システムは原因となるたんぱく質を異物とみなし、拒否反応を示すようになります。
これが特定たんぱく質へのアレルギー反応です。
過剰に反応した免疫システムは異物だけではなく、自身の体内の細胞まで攻撃してしまい、そこから様々なアレルギー症状へと発展します。
これが牛乳を飲んでアレルギーが起こるメカニズムです。
心ある医師が「牛乳を飲むくらいだったらまだヨーグルトやチーズを食べたほうがいい」というのは、発酵することによって牛乳の高分子たんぱく質が低分子化され、消化吸収がよくなるからです。

環境ホルモンと日本の酪農が抱える問題

それではもう少し大きな視点で、牛乳を出す牛がどんな環境で育てられているかに目を向けてみましょう。
牛は本来、草食動物なので広い草原に放牧されて自然に生えた草を食べるのが理想ですが、平野が少なく狭い国土の日本の酪農でそれを実現できている牧場はごくわずかで、多くの牛は狭い牛舎に繫がれたまま、本来食べるべき草より、手間やコストや効率を優先した穀物飼料を与えられ、不自然でストレスの多い生活をしています。また、そこで使われる穀物飼料は輸入飼料が半分近くも占めているのが現状で、海外から長い時間かけて送られてくる飼料には保管や防カビを目的に大量の農薬が使われていることが多く、さらに飼料には抗生物質やホルモン剤が加えられている場合もあります。それらの物質は脂肪に溶けやすいので、特に脂肪の多い牛乳に蓄積されてしまうのです。牛乳には飼料から経由したPCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンといった環境ホルモンが含まれている可能性があり、加工牛乳はそういったものを含んだ生乳を高濃度に濃縮したものなので、安全性には大きな問題があるといえるでしょう。

もともと人間の経済目的のために品種に改良に改良をくわえて作られた牛自体が不自然ともいえるのですが、その乳牛にコンスタントに大量の乳を出させるために2~3ヶ月ごとに人工授精をし、妊娠した牛の乳を搾乳し、分娩が終わったらまた同じことの繰り返し、といういまのシステムは牛にとってはあまりにも不自然で無理があり、疲れ切った牛は様々な病気を発生するといいます。病気になればまた抗生物質の注射や薬剤の投与です。そうやって疲弊しきって子牛を産めなくなり、乳が出なくなったボロボロの牛の末路は食肉として売られることだそうです。そういった現状にある多くのストレスまみれの病気の牛の肉を食べたり牛乳を飲んだりすることが、人体に何も影響を及ぼさないといえるでしょうか?

牛乳の殺菌方法

さて、ここまで読んでも「やっぱり牛乳は好きだから飲みたい」という方のために、牛乳の殺菌方法についてお話しします。
健康な牛から搾った搾りたての生乳はほとんど無菌といってよいのですが、実際のところは生乳自体に様々な雑菌が含まれていたり、衛生環境や感染症などの問題から、生乳に熱をかけて殺菌します。
殺菌方法は現在のところ大きく分けて4つあります。

  • ① 低温保持殺菌法・・・・・・ 62~65度で30分
  • ② 高温保持殺菌法・・・・・・ 75度以上で15分以上
  • ③ 高温短時間法・・・・・・・72~85度で15秒
  • ④ 超高温短時間殺菌法・・・・120~130度で2秒

海外の主流は高温短時間法ですが、日本では約95%が超高温短時間殺菌法です。
本来、健康な牛の生乳には、脂肪を分解するための消化酵素や乳酸菌、ビタミン、ミネラルなど様々な栄養成分が含まれているのですが、牛乳を加熱殺菌する過程において消化酵素は破壊され、超高温によって過酸化脂質の量は増加し、たんぱく質は熱性変質し、熱に弱いミネラルなどは失われます。加熱殺菌され、たんぱく質が変性してしまった牛乳は胃で固まらずにそのまま腸に流れ、先ほど説明したとおり腸内細菌が異物とみなして消化吸収しないため、腸に負担がかかってお腹を壊します。
このようにして日本で一般的に市販されている加工牛乳は、身体にとって何の役にも立たないどころか、健康を害する飲みものになってしまうのです。

牛乳は嗜好品

PureMedの開発ドクターであるDr.松永は『牛乳は嗜好品のひとつ』だといいます。
「牛乳は健康のために飲むものではなく、嗜好品のひとつとお考えください。牛乳も動物性たんぱくです。摂りすぎるとお肉と同じように過剰摂取により毒素が発生して、喘息やアトピー性皮膚炎などを起こす原因ともなります。牛乳そのものと同じように、牛乳が形を変えた生クリームやチーズなどの乳製品も、嗜好品として少しだけ楽しむようにすればよいと思います」
もし、どうしても牛乳を飲みたい人は、ホモゲナイズも加熱殺菌もされてない生乳を手に入れて、ときどき飲む程度にしましょう。
自然な環境でストレスなく育てられた健康な牛の生乳は本来アルカリ性で、様々な優れた酵素や乳酸菌が活きた良質なたんぱく質です。鉄分の吸収を助けて免疫力を高めるラクトフェリンも生きています。加熱殺菌していない自然な生乳は、ラクターゼを持っていない人でも問題なく飲むことができ、胃でしっかり凝固し、ゆっくり消化されるのでお腹を壊すことなく、下痢をすることも少ないと思われます。

牛乳以外の食品からカルシウムをとろう!

先月のキーワード『骨』の記事でも触れましたが、もともと牛乳より多くカルシウムが含まれていて、効率よくカルシウムを摂ることができる食材は日本人が昔から食べてきたもののなかにいっぱいあります!
たとえば、牛乳と同量比較で、ヒジキは牛乳の14倍のカルシウムを含んでいますし、ワカメは7倍、ゴマは10倍、小魚や煮干し丸ごとなら22倍、切り干し大根で5倍、また野菜では小松菜・菜の花・ブロッコリー・ケール・モロヘイヤなど緑の濃い野菜に豊富にカルシウムが含まれています。これらの野菜にはカルシウムだけでなく、骨を作るのに必要なミネラルやビタミンも豊富です。
牛乳以外のこれらの食材を使っておいしく、より健康的にカルシウムを摂取しましょう!

PureMedでは、カルシウムの吸収を促進させるためのビタミンC、骨を作る際に必要なマグネシウムとビタミンB群を多く含んだZMA、1日に必要なビタミン・ミネラルがたった4粒でバランスよく摂取できるマルチビタミン・ミネラルなどをご用意しております。

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